自宅でストレスを感じることなく快適に過ごすためには、夏涼しく冬暖かいことや、日当たり、風通し、様々な要件がありますが、その中でも家事にかかる負担が軽減されることも、大切なことの1つではないでしょうか?
夫婦ともにお仕事をするのが当たり前となった現在、仕事と家事、育児の全てをより短時間でこなさなければ、なかなかゆっくり過ごすことはできません。家事の負担を減らし効率を上げる、そのために必要不可欠なのが、実は【間取り】であることをご存知ですか?
洗濯動線を考える
例えば、毎日の家事の一つである洗濯。洗うのは洗濯機がやってくれますので、『干す』『取り込む』『仕舞う』の3つの手間を、いかにカットできるか?がカギとなります。
もし、2階に物干しスペースがある場合、その動線は決して短いとは言えません。洗濯機が1階の北側に位置する家が多いため、そこから2階の南側に位置するベランダまでは、家の中では最も長い距離とも言えます。その間には階段や段差もあり、その距離を毎日持ち運びすると考えれば、ちょっとした運動となります。
年齢を重ねるごとに足腰が弱くなってきたり、痛みが出たりし始めると、この動線距離と階段はハードな試練となり得ます。命がけでお洗濯ということにもなりかねません。
1階に物干しがあるケースでは、キッチンや脱衣室に勝手口を作り、隣家との間に洗濯用テラスをしつらえて干す、というものがよく見られます。これは、移動距離こそ短いものの、取り込む作業に手間がかかることになります。勝手口から外と中を何度も出入りするのは、意外に面倒を感じるものです。2階のベランダであれば、そのまま直結している部屋に洗濯物を取り込むことができ、洋服類ならば仕舞う作業まで完了します。
外に干す際に、ノーメイクやパジャマでは出にくい、という方もいらっしゃいます。洗濯物が丸見えなのも抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。風の強いエリアですと、洗濯物が飛ばされるので、都度の対策が面倒に感じたりもします。
最近多い部屋干しですが、換気が不十分ですと生乾きのニオイに悩まされるようになります。湿度のコントロールも必須です。衣類乾燥機もとても便利なものですが、電気代やガス代を考えるとフル回転もできないケース、自然乾燥・天日干しでないと落ち着かない、という方もいますね。
乾いた衣類の片付けも、1階から2階に運ぶのが面倒でリビングや普段使わない和室に積み上げてしまうこともしばしば見受けられます。部屋が雑然として片付いていない印象になってしまいます。
せっかくキレイに洗ったのに、いざ着ようと思ったらシワシワ…ほんのり湿気ている…食べ物のニオイが付いている…ということにも繋がります。物干しスペースと収納の位置関係も重要です。
間取りで解決
洗濯という家事ひとつとってみても、このように考慮すべきことが山ほどあります。一連の作業全体のこと。作業のやり方。誰がいつやるのか。
洗濯だけでなく、調理や掃除、家事は際限なくあります。
これらの動線ができるだけ無駄なくスムーズであるように配慮された【間取り】の家は、家事を効率化し余計な負担を減らすことが可能です。
時間にすれば、たとえ一日5分の短縮でも、年間で約30時間。軽減されるストレスは数値では測れませんが、ちょっとした日々の積み重ねが、長い目で見れば精神的な余裕につながります。
人生を変える、そのチカラが【間取り】にはあるのです。
この記事は『ainos有限会社フジ創 お役立ち情報「意外と知られていない、収納空間について」』より引用しています。前に戻る その他カテゴリへ戻る ホームへ戻る
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